2007年11月24日

イラン映画のグレイシー一族

有楽町マリオンへ。
ALWAYS 続・三丁目の夕日を観る人達が、エレベーターの9階で
ほとんど降りる中、11階の朝日ホールまで乗ってる人はわずか。

数年前はイラン映画と言えばとても人気があり、上映も良く
されていたのですが、最近はかなり減ってきた気がして残念です。


ということで、今日は東京フィルメックスのコンペティションに
出品されている「ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた」を観ました。

内容はというと、アフガニスタンの少女が、隣の子が学校で学んだ
文字や物語を自分も学びたくて、ノートを買いに行ったり、学校へ
行ったりする中で起こる様々な出来事を描いたもの。

こう書くと、いわゆる初めてのお使いもののようですが、主人公の
魅力や、映画に込めたメッセージ性は素晴らしいものでした。
是非映画館で上映してもらいたいです。


ただ、主人公をより可愛らしくて滑稽に、またタリバンを真似る
悪ガキ軍団の恐怖を描くところなど、大人の都合で過剰に演出する
嫌いもあり、そこはまだ19歳の監督の若さでしょうか。

そこらへんは、同じモチーフのキアロスタミの「友達のうちはどこ」
の圧倒的に自然な演出とは、まだまだ差がありますね。

悪ガキ軍団が主人公をグルリと囲むシーンは、ショッカー戦闘員
が子供を囲むシーンが思い出され、思わず笑ってしまいました。
監督はあれを半分ギャグで撮ったのでしょうか?
これに関しては、多分そういう気がします。

あとハナ監督は好きな監督として、小津安二郎監督を挙げていますが、
悪ガキ共の戦争ごっこでの死に方は「生まれたはみたけれど」
へのオマージュだったんでしょうかね。

budda.jpg

ハナ・マフマルバフ監督は、あのパンと植木鉢やカンダハールの
マフマルバフ監督の娘でして、この一家は監督の奥さんや他の娘、
息子も、監督や脚本、俳優、プロデュースなどを行う映画一家、
しかも皆が高いレベルの作品を生み出し続けているという、
まさにイラン映画のグレイシー一族と言っても良い存在です。

その中で、父親のメッセージ性とキアロスタミの演出を感じさせる
末っ子ハナ・マフマルバフ監督は、今後本当に期待したいです。

上映後は、ロビーでたくさんの人に囲まれてにこやかにサインや
握手、写真に応えていらっしゃいました。
美人系のお姉さんと比べて、可愛い感じなのも良いです(笑)


(追記)
2009年4月、『子供の情景』の邦題で、岩波ホールほかで公開されるようです。
DVD化も期待したいところです。


posted by 若松のおかみ at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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